スターウォーズ・シリーズ 目次
スターウォーズの宇宙世界観
『スターウォーズ』シリーズ
本考察のねらい
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…
ジェダイとシス
比較天体論
因縁の敵対関係
アナキン・スカイウォーカー
アナキンを取り巻く銀河世界
  通商連合の分離反乱
  シスの謀略
  シディアスの独裁
  母の死、そして殺戮
  ジオノーシスでの決戦
共和政崩壊とジェダイの滅亡
ダースベイダーの誕生
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風の谷のナウシカ

ジェダイとシス

  さて、その昔、この銀河系の多数の小文明が相互に出会い、結びつきながら共和政レジームを構築していく過程で、ジェダイという騎士階級=超能力者集団がひときわ活躍した。エピソードT以降の物語が展開する時期には、マスター・ヨーダが率いるエリート集団=ジェダイ評議会が元老院という銀河規模の議会代表制の運営を指導したようだ。

  一方で光速の宇宙船が飛び交うにもかかわらず、他方で元老院とか騎士階級としてのジェダイとか、地球の歴史の古代や中世にも似た制度が存在する銀河文明。そこでは、元老院の周囲ではデモクラシーが機能しているけれども、多分に身分制、身分特権が幅を利かせる、階級格差や貧富・強弱の階層化が著しい社会システムをなしているものと見ることができる。現代アメリカのように。
  超高性能の電磁波兵器や核エネルギー兵器などの超ハイテクノロジーが開発され駆使されているこの銀河系文明にあって、中世の修道僧のように禁欲的で厳格な修行をおこなって理知の力フォースを磨き、ライトセイバーという剣を揮って闘う騎士がジェダイである。
  超近代的な兵器と剣による闘いとが交錯する不思議な文明である。
  光線銃と剣戟チャンバラが交錯する、すぐれて劇場的な姿の文明である。

■文明を構成する生物種■
  さて、この銀河系のなかで各地で惑星規模での小文明を樹立した知的生物群は、実にさまざまな種(種族)からなる。地球人類型の哺乳類生物の諸種からなるグループもあれば、人類以外の哺乳類から進化したような種族もいる。
  ほかにも、地球でいう魚類型生物種から高度な知的生物に深化して高度な産業都市文明を築いた生物種グループもある。節足動物・昆虫型動物から高度な知能をもつ生物に進化して文明を打ち立てた種族もある。爬虫類型もあるし、両生類型もあるし、さらにはイカやタコのような頭足類型から進化した種族もある。
  さらに地球の生物種区分では、理解できないような生物種もある。
  これらの文明生物種属に共通するのは、発達した脳=中枢神経組織を機能させるために、直立二足歩行という体型を獲得したということだ。手足や触手が何対あろうとも、脊髄を直立させ脳と視覚器官を重力に逆らって高い位置に保つためには、直立歩行が不可欠だということだろうか。
  とはいえ、なかにはジャヴァのような、足のない両生類あるいは軟体動物のような種族もいるし、直立した上に翅で飛翔する能力を備えた種族もいる。頭部が2つ一対という種族もいる。

■銀河都市文明■
  そして、いずれも惑星全体の統治の中心に大きな都市を置くレジームを築き上げている。すなわち都市化した統治や産業統御のメカニズムを中枢的な文明装置として築き上げてきた。
  まあ、ジョージ・ルーカスが率いるティームが構想した銀河文明だから、現代アメリカ文明の仕組みが、この銀河文明のひな型となったことは言うまでもない。

  ところで、この銀河系は無数の天体からなる巨大な、平べったい楕円型渦巻きをなしているらしい。とはいえ、銀河の中心部にブラックホールがあるとかいう話はないようだ。銀河の全体構造を想像させるような場面はない。
  それにしても、銀河文明の社会システムとしては、中枢メトロポール外縁部の辺境ペリフェリー / フロンティアという階差・階層構造があって、富や権力の蓄積度合い、集積度合いにおいてピュラミッド型のヒエラルヒーをなしている。
  さて、銀河共和政レジームの中心機関となっている元老院は、惑星コルサントに置かれている。ここでは、惑星の地表全体を覆い尽くすような巨大な都市が広がっている。惑星の地表全体が1つの大都市になっているようだ。銀河中のメトロポリスのなかのメトロポリスというわけだ。
  超高層ビル群や産業施設が惑星全体を覆い尽くしていて、森林や山岳や海洋がない、実に面白みのない惑星文明である。

  元老院に代議員を派遣してこのレジームに参集しているあれこれの小文明=惑星には、これほどに都市集積が進んでいないとしても、大都市や都市集落が建設されていて、惑星上の周辺世界の統治の中心になっている。惑星がひとまとまりの国家となっているのだろう。
  ところで、この銀河系の多数の小文明が元老院を中心とする共和政レジームに統合されるようになってから、この活劇冒険物語が始まるまでに、すでに3万年から5万年の時間が経過しているという。地球の時間尺度とは異なるとはいえ、1つのレジームが数万年も続くとは!
  時間の尺度は地球と違うのだろうが、それにしても、基準となる惑星が恒星の周囲を1公転する時間の長さを1年とするのだろう。私たち地球人類の文明は、古代からおまけして数えても、まだ1万年に届かないようだから、数万年続くレジームというのはすごい!

  地球では、1つの王朝レジームや帝国レジームが500年以上続くことは、過去になかったとされているのだから。

  そして、元老院の議事堂には、ざっと見まわして、1000もの議席ボックスがあるようだ。ということは、コルサントに代表を送り出している惑星(小文明)の数は、これに近い数にのぼるということになる。この銀河系には、恒星間ならびに惑星間の宇宙旅行ができるほどに発達した文明をもつ知的生命体が存在する惑星が1000以上もあるわけだ。

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