ヴェネツィアの都市中心部の風景

1483年に印刷されたこの木版画の中央部には、ヴェネツィアの中心部が描かれている。絵の中央部には市政庁(旧総督府)やサンマルコ聖堂、鐘楼などが見える。背景の陸地とののあいだには海が迫っていて、ヴェネチアのこの中心街は細長い小さな島の上に建設されたものであることがわかる。
手前の港湾埠頭には、多数の船舶が謂集している。これらの船は比較的小さなもので、ゴンドラや漁船、「はしけ」であろう。大きなガレー船は外洋に面した港湾埠頭に停泊・係留しているものと思われる。