イベリアにおけるイスラム勢力圏とキリスト教勢力 760―80年頃
この絵地図は、8世紀後半から末頃のイベリア半島の地政学的状況を示している。
イベリア半島北部(アストゥリアス地方、カンタブリア地方)では、キリスト教勢力が回復し始め、辺境諸侯国が連合してアストゥリアス王国を形成した。ピレネー山脈を囲む一帯でも辺境領主層がイスラムから独立した諸侯国を形成していた。
ピレネー地方の領主層と諸侯国はフランク王国に属するものと考えられていた。そしてフランク王国の諸侯領主の支援を受けながら、南部に向けて再征服活動を繰り広げ、カタルーニャ地方におよぶヒスパニア辺境領とでもいうべき圏域をなしていた。