ブリテンの権力構造に疎い日本のメディアは、ロスチャイルド家門=金融コンツェルンを「ユダヤ系資本」と見なしているが、じつはもはやユダヤ系ではない。
ロスチャイルド(ロートシルト:ドイツ語で「赤い盾」という意味)家門は、遅くとも19世紀初めまでに、宗教的にも政治的にも、すっかりアングロサクスンのエリートの中核メンバーになっている。
ユダヤ人としての属性・アイデンティティは、ユダヤ教を信仰するということによって保たれている。人種や民族性には関係がない。あらゆる人種・民族・文化のユダヤ人がいる。
したがって、ユダヤ教を抜けると、もはやユダヤ人ではなくなるのだ。
そしてロスチャイルド家=銀行は、ブリテン=アングロサクスンの金融権力の最優位のためには、たとえばヨーロッパ大陸でのナチスによる迫害を見て見ぬ振りをしたりというように、何度もユダヤ人を見すててきた。
ロスチャイルド資本がイスラエルやユダヤ民族を擁護するのは、アングロサクスンの権力の世界での最優位を維持するために、利用できる権力装置・政治集団として動かそうとする場合に限られている。
それには、アラブ人に対するイスラエル国家の支配や優越を保持することも含まれているように見える。