コンドル 目次
CIAの迷走
原題と原作について
見どころ
あらすじ
CIAの「長い腕」
ジョウ・ターナーと「文学史協会」
「中東の政変」
白昼の殺戮劇
監視者の目
横着が身を助ける
コンドルの逃走
孤立するターナー
ニューヨーク支局の動き
疑心暗鬼、そして潜伏
黒幕と暗殺者
情報操作
執拗な暗殺者
事件の真相を追え
CIAの隠された闇
冷酷なCIAの方針
ターナーの反撃
陰謀の黒幕を探れ
CIAを揺さぶれ
謀略の主を追いつめろ
国家権力と市民の良識
映画の状況設定の背景
ヘゲモニー構造の転換
石油エネルギーの時代
アラブ諸国の抵抗の経験
産油諸国の反乱
USAヘゲモニー構造の再編

ニューヨーク支局の動き

  コンドルの通報を受けたニューヨーク支局次長、ヒギンズは、状況把握のためにただちに要員たちを文学史協会に急派した。数分後、協会の建物の前に「ビル清掃会社」の車がやって来て、清掃係が2人、清掃用具を抱えて建物に入っていった。彼らはすぐに車に戻ってきて、通信システムを使ってヒギンズに連絡を入れた。
  「仕事の質」としては「最高」で、6人全員が射殺されている、と。
  だが、6人だということは、コンドルのほかに1人欠勤者がいることになる。つまり、病欠のハイデッガーだ。
  その頃、ターナーはハイデッガーの住居(共同住宅)に向かっていた。
  彼の部屋のドアの鍵は開いていた。そして、ハイデッガーはベッドで死んでいた。身体に多数の銃弾を浴びていた。ターナーは急いで部屋を出たが、おりしもそのとき共同住宅の入り口にニューヨーク支局の要因2人が到達した。
  疑心暗鬼になっているターナーは、敵かもしれないと身を隠し、要因の目を盗んで住宅から逃げ去った。
  ターナーは今度は自分のアパートに行ってみたが、そこにも2人の「友だち」が訪れていたことがわかった。アパートの管理人の女性とアパートの前で会って、「あなたのことをよく知っているお友だちに鍵を渡した」と告げられて、そのことを知ったのだ。ターナーは、そこからも逃げ出した。

  さて、ヒギンズ次長のところには、CIA本部17課のウィックス課長とその補佐官が訪れた。いやに手回しがいい。彼らは、自分たちのやり方にニューヨーク支局の動きを持っていこうとしているらしい。
  そこに、コンドルからの電話が入った。ヒギンズは、救出・保護の手立てを告げようとした。そこに、ウィックス課長が「私が行く」と割って入った。
  だが、疑心暗鬼に陥ったコンドルは、CIAの内部に裏切り者がいるかもしれないという直感が働き、CIAとの接触を渋った。そこで、ウィックスは、ターナーの親友で大学の同窓、CIAニューヨーク支局財務会計課に勤務するサム・バーバーを同行すると申し出た。結局、この方法であるホテルの裏の通りで落ち合うことになった。

疑心暗鬼、そして潜伏

  ターナーは約束の時刻よりもかなり前にやって来て、用心深く落ち合い場所の様子を窺っていた。やがてサムが現れた。だが、もう1人、ウィックスの動きが不自然だった。物陰に身を隠すような位置取りなのだ。
  それでも、ターナーは一歩一歩慎重にサムの近くまで進んでいった。ところが、距離10mくらいまで近づいたとき、いきなりウィックスが発砲してきた。ターナーも銃を取り出して撃ち返しながら逃げ出した。その銃弾が偶然、ウィックスの身体に当たり、重傷を負わせた。そのため、ターナーは逃げ切ることができた。
  だが、倒れたウィックスは、サムの喉元に銃撃を浴びせて命を奪ってしまった。事実の目撃証人を消すためだ。

  ターナーは繁華な商店街まで逃げて来て、スポーツ用服飾店のなかに入り込んだ。そこで偶然見かけた若い女性、キャシー・ヘイルを銃で脅して車ごと「拉致」した。隠れ場所と移動手段を手に入れるためだ。
  とにかく、彼女のアパートの部屋に強引に入り込んだ。そこで、銃を片手にだが、CIAのIDカードを見せ、ターナーは自分がCIAの文書解析要員であり、何らかの謀略に巻き込まれて暗殺者たちに追われ、生命を脅かされていることと説明した。が、女性は脅えていて、納得しなかった。
  それでも、強引だが紳士的でもあるターナーの態度を見ているうちに、彼の置かれた立場は嘘ではないらしいと思うようになった。だが、そんな暴力的な事件に巻き込まれるのはいやだと拒否した。
  彼女はその日、ヴァーモント州の山岳地帯のスキー場に向かうつもりだった。スキー場のホテルでボウイフレンドと落ち合う予定だった。そのためにクロスカントリー用のスキージャケットを買いにいって、事件に巻き込まれたのだ。

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