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ここでは、このドラマのなかで、私の好みの物語の展開や場面、人物、話題を取り上げて分析します。それから、疑問や勝手な注文も出すでしょう。
もちろん、疑問や勝手な注文は「ないものねだり」で、あとから好きなことを言う繰言にすぎません。余計な雑音です。
そんなものがどうでも、ドラマはすばらしいことに変わりはないのですから。
千秋真一は、つまるところ、のだめ自身というよりも《のだめのピアノ》に惚れたように見えます。というのは、のだめ自身は千秋の言う通り「変態」というか変人・奇人すぎるから。
だから、ピアノのの才能が埋もれてしまうのを恐れ、その才能を磨き、成長させていく道を模索し続けた、ということになるのでしょうか。
しかし「変なヤツ」と思っていても、何か気になる、ということで、彼の心のなかにいつも「のだめ」が居座るようになってしまうのです。彼の音楽上の鑑識眼、審美能力ゆえの「ことの成り行き」とも思えるのです。
そういうシナリオを考えてみました。
はじめに、ある女性または男性の特殊な才能や能力を好きになる。
それが気になって仕方がない。なんとか、あの能力を伸ばせないか。
そのためには、今のままではだめだ。
その人の生活スタイルや考え方、価値観などが変わらなければならない。
そのために、その人にかかわり影響を与え続けようとする。
というような心理状態が続くうちに、その人を受け入れ、欠点には目をつぶり好きになってしまう。
で、気がついたら、恋に落ちていた。というようなストーリー。
しかし、変人ののだめには壁があって、千秋がそうあってほしいという方向にはなかなか動きません。結局は本人自身が自分の才能や能力を自覚して、目的意識的に訓練や学習に向かうしかないということです。
千秋は「のだめ」を全人格的に、1人のパースナリティとして受け入れ、好きになることには、ずいぶん抵抗があるようです。
掃除嫌い、規則正しく、清潔な生活への態度ができてていないとか、そのほかの性癖をもって千秋は彼女を「変態」と言い切ります。つまり、女性としてはなあ・・・と思っているのでした。
しかし、彼自身の芸術家・音楽家としての感性あるいは度量が、のだめという人間=女性をそっくり受け入れて成長させるように動かしていくことになります。
そういう恋愛の始まりがあってもいいかもしれないですね。
千秋とのだめ、2人の恋について私が一番いいと思ったところは、恋愛感情に溺れることなく、互いに相手に課題を突きつけ合う姿勢が見られることです。音楽についての感性や立場をぶつけ合うところです。
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