コントラクター 目次
暗殺者の孤独
原題について
見どころ
あらすじ
暗殺――最後の任務
狂った手順
孤独な少女エミリー
コリンズの策謀
空港での対決
冤  罪
ふたたび間一髪
モールでの戦い
別れと再会
背景にある問題について
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あらすじ

  ウェズリー・スナイプスが主演する、暗殺エイジェントの窮地脱出の物語。
  アメリカCIAが自らの援助で育てたテロリストがブリテン捜査当局によって捕縛された。CIA幹部はテロリストを抹殺して過去の秘密を葬り去るために、引退を望む暗殺工作員ジェイムズ・ジャクスン・ダイアルをロンドンに派遣した。
  だが、暗殺から逃走にいたる手順が狂ってしまい、狙撃には成功したものの、工作員は脱出経路を封鎖され、窮地に陥った。
  自己保身をはかろうとするCIAの幹部は「過去の汚点」を消すため、狙撃犯を捜索するロンドン警視庁の警視も工作員ももろともに抹殺しようと策謀する。そして警視射殺の罪もジェイムズにかぶせ、幾重もの罠を仕かけていく。
  ジェイムズはCIAの暗殺ティームとスコットランドヤードの双方から追われる身となった。

  ところがジェイムズは逃亡潜伏先で、両親を事故で失い孤独に苦悩する少女エミリーと出会い、心を通わせることになった。少女は社会にも学校にも不適応になっていた。ジェイムズは生き残りのためにエミリーの手を借りることになった。
  ジェイムズはエミリーに警察への伝言を託して、CIA暗殺ティームが受けるビル建設現場に赴いた。
  ジェイムズはどうにか罠をくぐりぬけて戦いを制し、エミリーと再会を約束した駅に現れた。エミリーはそのままロンドンを抜け出してアメリカまでジェイムズについていく決心をしていた。だが、ジェイムズは押し止め、エミリーにロンドンで生き抜けと諭し、再会の約束をして別れた。その場に殉職した警視の娘アネット警部も駆けつけた。

暗殺――最後の任務

  本編の物語。ときは、おそらく2002年ごろに設定されているようだ。
  CIAの秘密工作員エイジェントから引退したジェイムズ・ダイアルは、モンタナ州の牧場で馬を飼育していた。広大な自然のなかで馬を育てることが、今の彼の生きがいだった。

  ところが、そこに、元は彼の上司だったCIAの幹部、ジェレミー・コリンズがやって来た。来訪の目的は、中東出身のテロリスト、アリ・マフムード・ジャハールの抹殺を依頼――事実上は命令――するためだった。ジャハールは、つい先刻、ブリテンで逮捕され、48時間の勾留時間ののち、スコットランドヤードのテロ専門班による尋問を受けることになっていた。
  じつはジャハールはCIAが――たぶん冷戦構造のなかで反ソ連運動のため――援助して育成したテロリストだった。ロンドン警視庁による尋問で、過去のCIAとテロリストの癒着が明るみ出る危険性があった。
  CIAで出世の階段を順調に昇ったジェレミーとしては、自分が以前指揮していた、あの汚いテロリスト育成プログラムが暴露されるのを、何としても阻止しなければならない。自分の経歴の「汚点」を消し去るために。
  それで、ジェイムズを、ロンドンでのジャハール暗殺任務に駆り立てることにした。

  ただし、引退したジェイムズは暗殺契約の請負人として動くことになった。ジェレミー・コリンズは全面的な支援を請け合った。だが、指揮系統を外れた部外者を利用するのは、いざというときに切り捨てるためだった。
  ジェイムズとしては、そういうリスクとCIAのやり口をわきまえていたが、あえてこの暗殺契約を受けざるをえない経緯があった。
  1年前、中東のある場所で、ジェイムズはジャハールの隠れ家に乗り込んで始末するチャンスがあった。だが、ジャハールの愛人の娘(少女)がその場に現れたことから、射殺の機会を逃してしまった。そういう事情からジェイムズには、プロとして、この借りを返さなければならないという気持ち(意地)があった。

  ジェイムズはすぐにロンドンに飛んだ。ヒースロー空港に出迎えたのは、テリー・ウィンチェルという若い男だった。彼は今回、ロンドンでタクシードライヴァーに扮して、ジェイムズを支援する役目を負っていた。安全な隠れ家と情報経路を確保し、逃走経路を手配することになっていた。
  ジャハールの釈放は翌日だ。その日、ジェイムズは、テリーの案内でジャハールの護送ルートを下調べした。狙撃地点と逃走経路を確保するためだ。手短の調査の結果、教会の鐘楼から、護送車から降りたジャハールを裁判所の入口で狙い撃ちすることにした。

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