ところが、軍情報部のエイジェントたちがギャラガーの行動を監視していた。そして、先回りして妨害工作を仕かけていった。
ギャラガーが護送兵士の妻のもとを立ち去った直後に、エイジェントたちは妻を襲撃して殺害し、居室にギャラガーの犯行と見せかけるための遺留物を置いていった。事件はただちに地元の警察に通報され、捜査が開始された。そして、捜査陣は容疑者がギャラガー曹長だと判断した。
だが、殺人はこれだけにとどまらなかった。軍縮反対派の殺戮戦はここから始まった。
さて、ルース中尉はがボイェットの人事情報を調査しようとしたが、情報はやはり極秘扱いになっていて、容易に検索できなかった。それでも、護送されるはずの兵士の名前がウォルター・ヘンケで、ボイェットは別の人部であることが判明した。
ルースはそのことをアイリーンに電話で報告して、疑惑を伝えた。
ところが、ルースが軍人事部のオフィスから戻る途中、暴走してきた車が彼女を轢き殺してしまった。これも軍情報部の仕業だった。
一方、陸軍の憲兵隊――監察部門――も警察からの情報にしたがって、ギャラガーを殺人の容疑者として捜索し始めた。
だが、ギャラガーは、以前の同僚だった――彼が戦場で命を救った――中佐の手を借りて、憲兵隊の目を逃れ基地を脱出した。その間に、ギャラガーは、アイリーンの部下のルース中尉が殺害されたことを知った。さらに謀略の手がアイリーンにも伸びていることを察知した。
だから、アイリーンのオフィスに駈けつけた。
一方その頃、アイリーンは帰宅するためにオフィスを出て地下の駐車場に向かっていた。そこで、地元警察の刑事だという男2人にギャラガーの殺人容疑に関して聴取したいと呼びとめられた。だが、疑惑を感じたアイリーンは隙を見てどうにか逃げ出した。
追い詰められそうになったところにギャラガーが現れて、男2人を射殺した。男たちは、擬装用のIDをいくつも持っていた。ギャラガーは、軍情報部のエイジェントたちが包囲網を狭めていることを覚った。