マッケンジー脱出作戦 目次
収容所脱出の皮肉な結末
見どころ
あらすじ
物語の背景と時代設定
捕虜の扱いの公平性
辺境の収容所
手錠事件
コナー大尉の赴任
陰謀の巣窟
腹の探りあいと駆け引き
脱走計画
怪物、シュリューター
早朝点呼での乱闘
同胞殺害
状況の読み合い
逃走と追跡
巧妙な逃走方法
ドイツ兵発見
皮肉な運命
冷めた歴史観
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史上最大の作戦
パリは燃えているか

状況の読み合い

  失態を恐れるペリー所長は、監視と警戒を厳重にして脱走を阻止しようと考えた。ところが、コナーは情報部の将校として、むしろ脱走をやらせてドイツ兵を追跡・追尾し、ウーボートともども捕獲して、ブリテン収容所へのナチスの連絡・工作ルートを暴き出し、全体を破壊しようと考えた。
  結局のところ、コナーと情報部のカー将軍の作戦が採用されることになった。

  一方、シュリューターは、脱走決行の日を早めようと算段していた。というのは、コナー大尉が脱走計画について断片的な情報を把握しているように見えるからだった。
  ある日、コナーはシュリューターを問い詰めて、「28人の乗組員のことは知っている」ということを匂わせたのだ。これは、コナーとしては、脱走計画への包囲網が狭まっているので、圧力をかけて決行を早めさせようとしたのだ。
  この戦術にシュリューターは乗せられた格好だ。だが、乗せられた形ではあれ、シュリューターとしては、ブリテン側には絶対に察知されずに脱走を達成することができると状況を読んでいた。
  そのくらい、シュリューターの脱走作戦は巧妙で緻密な偽装計画にもとづいていた。
  脱走の決行は、降雨の続くある日の夜におこなわれた。

逃走と追跡

  シュリューターは、仲間を酷使してトンネル掘りの作業を急がせた。
  いよいよ決行の時刻が迫っていた。シュリューターは、25人のメンバーにトンネルに潜り込むように命令した。

残酷な手法
  そして、彼自身は、この脱走がブリテン側にすぐには発覚しないように、「工夫」を凝らした。それは、取り残された仲間のドイツ兵の生命を平気で踏みにじるような残虐な手口だった。
  トンネルに最後に入り込むのはシュリューターだ。潜り込む前に彼は、2号棟の天井に積んだ土砂の重みを支えるための補強具を破壊していった。だから、シュリューターがトンネルに入ってすぐに、棟の天井が大量の土砂とともに崩落し、棟全体も崩壊した。
  そのなかには、多数のドイツ兵が就寝していた。彼らは崩落した建材や土砂の生き埋めになってしまった。

  ブリテン側はこの災害にすぐに気がついて、ただちにドイツ兵の救出や救護にあたった。そのために、脱走の発見は遅れた。
  コナーは、シュリューターたちがこの騒ぎに紛れて脱走したであろうことは予想していた。だが、どこからどこに向かってトンネルを掘り進めたのかについては、把握しかねていた。

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