参照記事⇒小説家を見つけたら
ニュウヨークの黒人中心の貧民街で生まれ育った才能豊かな黒人少年とアイリッシュ系の天才文学者との出会いと友情、信義を描く機知に富んだ物語。
物語の詳しい展開は、記事を参照してもらうとして、ここでは、エンディングテーマとなっている素敵な音楽を取り上げよう。
ハワイアンミュージシャンのイズレアル・カマカウィーウォーレが演奏する〈 Over The Rainbow / What A Wonderful World 〉がエンディングに流れる。柔らかく明るいウクレレを基調とするハワイアン(レゲエ風?)にアレインジして歌われる。何とも穏やかで、心に沁み入る音楽である。
〈虹の彼方に〉も〈何と素晴らしいこの世界〉もともに素晴らしい名曲だが、私としては、このエンディングテーマほど心楽しく穏やかに聴いたことはない。
自分の才能を見出すために悩み努力する少年=若者の挑戦を心やさしく見守る視点を象徴する音楽だ。
エンディングのシークェンスでは、いくつかの場面が移っていく。最初はただ独りでひたむきにバスケットを練習する少年の姿 ⇒ 仲間が1人、また1人と集まってくる ⇒ 仲間集団でのゲイムプレイ ⇒ ふたたび少年たちは去っていく、という風な流れのストーリーが展開する。
友情と信頼の絆は、孤独に耐える努力が必要だよ、仲間の離合集散があっていい、共通の目標に向かって集まり楽しみ、ふたたびそれぞれ自分の道=目的に向かって散開し別れていく、精神の独立性が大事だよ そういうメッセイジが伝わってくる。
友情や仲間意識は、ただ群れていてはつくることができないのだ。孤独に耐えて自分の自身の道=目標に立ち向かう独立心こそが友情の基礎なのだよ、と。