ちょうどその頃、弁護士、ロバート・クレイトン・ディーン(ウィル・スミス)は首都ののショッピング街で妻へのプレゼントを物色していた。で、ランジェリーショップで妻の下着を買った。もちろん、愛息へのプレゼント(コンピュータゲイム機)も買った。それらをまとめてショッピングバッグに入れて、持ち歩いていた。
ちょうどそこに、NSAのエイジェントたちから逃げ回っていたザーヴィッツが走り込んできた。彼はクレイトンにぶつかった。ザーヴィッツと顔を合わせたクレイトンは、「やあ、しばらく。元気だったかい」と声をかけた。
彼とザーヴィッツとは、ジョージタウン大学の同窓だったのだ。
だが、ザーヴィッツは挨拶もそこそこに、走り出した。彼はショッピング街から抜け出すと、自転車を盗んで走り出した。しかし、間もなく、エイジェントたちに包囲されてしまった。そこで、ザーヴィッツは自転車を乗り捨てて、車道に逃げた。そして、地下トンネルから出てくる車道に飛び降りた。
そこにスピードを出した消防車が走ってきた。ザーヴィッツはこの消防車に轢殺されてしまった。クレイトンは、この事故を目撃して戦慄した。
エイジェントたちは素早くザーヴィッツの死体に近づき身の回りを調べたが、MCDは見つからなかった。その代わり、弁護士クレイトンの名刺が見つかった。
それからまもなく、今後の方針を検討するため、レイノルズ指揮下のスタッフがNSA本部に集合した。監視カメラの映像を解析した結果、MCDはクレイトンに渡されたことが判明した。とはいっても、ザーヴィッツは、クレイトンが知らないあいだに買い物袋にMCDを放り込んだのであって、クレイトンはそのことに気づかなかった。