ボーン・アイデンティティ 目次
CIAの暴走
原題と原作について
あらすじ
長く複雑な物語シリーズ
ボーンとは何者なのか
テロリスト・ジャッカル
虚構の人物
漂 着 者
手がかりへの細い糸
ツューリヒで
逃亡、そして潜伏
パリでの攻防
トレッドストーン
ボーンの反撃準備
トレッドストーンの崩壊
ニューヨークでの対決
事 後 談
謀略と暴力のアリーナ 国際政治
ポスト冷戦の時代
理想なき現実の時代

ニューヨークでの対決

  ボーン=ウェブは、ニューヨークに戻って、おそらく復讐にやって来るはずのカルロス=ジャッカルと雌雄を決することにした。
  ところが、パリ市外や周辺にはカルロスの監視網・情報網が張り巡らされている。だから、ボーンがニューヨーク向けの旅客機に搭乗したことはただちに察知されるはずだ。カルロスは合州国にも情報網や闇のネットワークを組織しているはずだ。ボーンの動きは逐一把握されることになろう。

  ボーンはニューヨークのアボット将軍の住居を訪れた。主を失った住居の家財や家具は、運送業者の手で片づけが始まっていた。ボーンは、日雇いの荷運び要員の振りをして建物のなかに入り込んだ。
  そこは、デイヴィッド・ウェブが育った家だった。記憶を取り戻しつつあるデイヴィッドにとっては、記憶の片隅に懐かしさを呼び起こす品々がいくつもあった。

  だが、思い出にふけるのもつかの間、カルロスが殺し屋の助手を引き連れて乗り込んできた。住居のなかで凄まじい銃撃戦、格闘が展開された。
  何とかボーンは、3階での激しい格闘の末にカルロスを踊り場から階下(1階)に投げ落とし、殺し屋の助手も倒し、その男のマシンガンで天井の重厚なシャンデリアを撃ち落して、階下に横たわるカルロスの身体の真上に突き刺さらせた。
  これで、希代の暗殺者カルロス=ジャッカルは葬り去られた。

事 後 談

  しかし、原作ではカルロスはこのとき死ななかった。その経緯や理由は覚えていない。乗り込んだ男が「影武者」だったのか、それとも致命傷ではなかったのか?
  だから、この物語のあとも、ボーンとカルロスとの対決・闘争は持続する。
  そして、ボーン=ウェブとマリー・サンジャックは結婚する。日常生活では、ボーンは完全にデイヴィッド・ウェブに戻り、大学教授としての生活を送り、子供ももうける。家庭人になったのだが、その家庭をカルロスや合衆国政府・軍に巣食う「闇のネットワーク」から守るために特殊戦闘員、ジェイムズ・ボーンの人格に復帰しなければならなくなる。

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