刑事フォイル第6話 目次
エースパイロット
原題の含蓄
戦時経済統制
石油燃料の配給体制
燃料横領事件
サマンサの潜入捜査
パブ・フラミンゴ
コニーの妊娠
コニーの転落死
レックスの覚悟
サマンサ危機一髪
犯行の手口
 
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コニーの妊娠

  ある日、サマンサはコニーの助手として燃料の配給を手伝った。何件かの取引先での燃料の注入を終えた後で、サマンサが配送トラックのタンク残量メーターの残量目盛りを見ると、200ガロンを指示していた。サマンサは訝った。
  というのは、その日の配給は全部で500ガロンだったが、それまでにサマンサ自身の手でノズルを握って500ガロンを移し終わっていたから、残量は0でなければならなかったからだ。
  サマンサが疑問を口にすると、コニーは「残量メーターが故障していて目盛りが間違った残量数値を示しているのだ」と答えた。
  配給を終えての帰り道、コニーは近くのバス停でサマンサを降ろして、そこから直接下宿先に帰っていいと告げた。
  サマンサは疑念を抱えながら、コニーが運転するトラックを見送った。

  さて、そのあとコニーは帰りの道筋を外れて森のなかにトラックを乗り入れて停車した。すると、そこに別のトラックがやって来た。トラックの荷台には酒樽が積まれていた。そのトラックを降りた男は、コニーのトラックの注油ホースを使って酒樽に燃料を移し始めた。
  燃料を盗み取る手口は、トラックのタンクに管理局が指示したよりも多くの燃料を積み込んで、指示通りの配給をした後にかなりの量を残しておいて、人目のない森などの場所でガノンの手先が運転するトラックに燃料を移し替えるというものだったのだ。
  嫌気がさしていたコニーは、この横領から手を引こうと考えていた。しかし、犯罪に加担したことをネタに脅され、抜けることができないでいた。


  ところで、コニーはこのところ体調が悪い状態が続いていたため、ヘンダースン医師の診察を受けた。すると、だるさや食欲不振は妊娠が原因で、すでに4か月目に入っていると告げられた。
  コニーは愕然とし狼狽した。孕んだ子どもは、恋人レックスの子ではなかったのだ。実はフランク・ガノンの子どもだったのだ。
  数か月前、コニーの前の恋人だった戦闘機乗りは戦死してしまった。その折に悲嘆にくれる彼女を慰めたガノンと情を通じてしまったことがあったが、そのときの性交渉で妊娠してしまったのだ。
  同じころにコニーはレックスとの交際を始めた。ところが、レックスは同性愛者で、女性への性的な関心を示すことはなかった。
  しかも、ガノンは既婚者で妊娠を理由に結婚を迫ることもできなかった。

  それでもコニーは、その夜、居酒屋フラミンゴの二階を事務所にしているガノンに妊娠の事実を伝えに行った。しかし、中絶しろと冷たく突き放されただけだったようだ。
  すっかり絶望し酩酊して取り乱したコニーが階下のパブに降りてきたとき、そこで飲んでいたレックスと鉢合わせした。そのとき、コニーはレックスに向かって喚き散らした。
  「他人からいいように利用されるのはもう嫌になった。私だけが知っている秘密をみんなに言いふらしてやる!」と。
  錯乱状態のコニーを宥めて下宿先までバイクで送ったのは、そこに居合わせたアンドリュウだった。彼は乱闘騒ぎを起こしたために、マネジャーからパブへの出入りを禁止され、その日も顔を出したものの酒を飲むことができなかったので、素面だった。
  アンドリュウは10時頃にコニーを下宿先に送り届けた。 そのあと彼は、ヴァイオレットに迫られて、ホテルに一緒に泊まることになった。

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