エリン・ブロコヴィッチ 目次
人は見かけによらないもの
見どころ
あらすじ
ないないづくしのシングルマザー
押しかけ事務員
環境汚染と健康被害
隣のジョージ
失業そして職場復帰
大企業の欺瞞
失業そして職場復帰
健康被害の深刻さ
動き回るエリン
そして住民は立ち上がる
ジョージの悩み
子連れの調査員
法廷闘争に向けた作戦
調停裁判の闘い
ジョージの帰還
作品を観終えて
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異端の挑戦
炎のランナー
法廷サスペンス
訴訟クラスアクション
評  決

あらすじ

  胸もあらわなシャツと超ミニスカート。一見したところ軽薄で遊び好きな若い女性・・・という格好のエリン・ブロコヴィッチは、2回の離婚歴をもつシングルマザー。
  3人の子持ちで、失業中。自動車事故の裁判で知り合った弁護士の事務所に乗り込んで、強引に事務員として居座ってしまった。
  彼女は、大企業 Pacific Gas and Electric Company (PG&E)がカリフォーニア州ヒンクリー地区で引き起こした大規模な環境汚染と住民の健康問題を掘り当てた。企業側は深刻な環境汚染を隠蔽するために、住民たちの住居の買取りを画策していたのだ。そこそこの金をつかませて立ち退かせれば、汚染と健康被害は露見しないだろうという甘い見込みのもとに。
  しかしその後、ヒンクリーではさらにひどい環境汚染とそれによる深刻な健康被害の広がりが判明していく。問題は、住宅買取り交渉事件から、大規模な環境汚染と健康被害をめぐる企業責任をめぐる訴訟事件に発展した。
  弁護士事務所のボス、エドは成功報酬を得るために、勝つための訴訟技術にこだわる。
  だが、エリンは「法律の素人」であるがゆえに、生活者として問題そのものの深刻さに鋭い洞察と批判精神を発揮し、健康被害を受けた人びとへの共感に突き動かされて、知らぬ間に、住民運動の組織化を支援することになった。
  法律問題と社会運動とが噛み合ったとき、巨大企業権力の壁は打ち破られた。

ないないづくしのシングルマザー

  冒頭の場面。
  エリン・ブロコヴィッチはある病院での面接を受けている。看護師募集に応募したのだ。だが、彼女は医療看護の教育を受けたことも、看護の経験もない。無謀な応募としか言いようがない。だが、彼女はそこまで追い詰められている。
  離婚歴2回で、3人の子どものシングルマザー。失業中で、銀行口座には74ドルしか残っていない。とにかく仕事を探さなければならない。
  案の定病院では採用を断られ落胆して、車に乗り込みノロノロと発信した。とろい運転で交差点に差しかかった。そのとき、信号無視した高級スポーツカーが猛スピードで十字路に突っ込んできた。エリンの車は弾き飛ばされて大破、エリンも首筋を痛めてしまった。
  場所はカリフォーニア州の南部地方の小都市。

■事故裁判の悲惨な結果■
  無謀な運転で事故を起こしたのは、高給取りの医者。エリンは治療のために1万7000ドルもの借金を抱えてしまった。そこで、裁判で慰謝料や治療費をとれないかと弁護士に相談した。
  弁護士は、エドワード・マスリー。事故の経緯とエリンのけがの程度から見て、かなりの慰謝料と治療費をふんだくれると、エリンに請け合った。というわけで、訴訟に臨んだ。
  だが、法廷では、エリンのセクシーで軽薄な外観が災いした。
  相手の弁護士は、エリンの外観の軽薄さにつけ込んで、金持ちの医者から高額をむしり取るための提訴だと反論し、エリンを中傷しまくった。頭にきたエリンは、相手を冒涜するような暴言を吐いてしまったため、楽勝のはずが全面敗訴。治療費の借金だけが残った。

  実際の訴訟であれば、これだけの事故であれば物的証拠がかなり残るはずなので、原告の見かけはどうあれ、こんなひどい判決にはならないのだが、ストーリーの展開を進めるための脚色だ。

  仕方なく職探しを始めたが、雇用環境は厳しく、面接すら受けられない。
  事故裁判の控訴ができないかと弁護士に相談しようとするが、いくら電話しても居留守を使われてしまう。

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