刑事フォイル第2話 目次
第2話 臆病者
  犯罪捜査のトリオ
  親ナチス団体の暗躍
  深刻な戦況
  新ナチ・反ユダヤ主義
  ミルナーの苦悩
  のどかな田園風景・・・
  フライデイ・クラブ
  アイザック・ウールトン
  「国民祈禱の日」
  殺人事件発生
  デイヴィッドへの容疑
  ウールトンの正体
  ミルナーとスペンサー
  軍情報部の内偵
  イーディスの後悔
  ファシストの手管
  アーサーの自殺未遂
  手紙の隠し場所
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のどかな田園風景のなかで

  発端はブリテン島南東端のヘイスティングズののどかな田園のなかの事件だった。
  若い女性が麦畑のなかに立つ電柱によじのぼって電話線を切断した。女性の名は、イーディス・ジョンストン。近くにある軍の駐屯地に連絡する電話回線を破壊したのだ。
  まもなく彼女は、戦時下での利敵行為すなわち破壊工作サボタージュの罪で逮捕された。このような戦時反逆行為の首謀者は死刑(絞首刑)に処されることになる。
  フォイルは彼女の尋問に当たることになったが、妙齢の女性がこんな破壊工作を自ら意図しておこなうのか疑問を抱いた。そして、彼女を死刑にするのは何としても避けたいと願った。

  フォイルの「なぜこんなことをしたのか」という尋問に対してイーディスは、思い詰めたように「あと1週間もしないうちにドイツ軍がブリテン本土に侵攻してきて征服するはずだから。自分が罪に問われることもないはずよ」と答えた。信念を主張するというよりは、覚えたてのセリフを語る素人芸人のように。
  フォイルは、彼女が誰かに洗脳され、破壊工作を教唆されたのだと判断した。では、ドイツ軍のブリテン侵攻の可能性を吹聴し、彼女を唆したのは誰か。
  手始めにフォイルは彼女の背後関係を捜査することにした。自らは彼女の元恋人を調べることにし、一方でミルナーには彼女の職場、ことに彼女を雇っている古いホテル、ホワイトフェザーの経営者について洗うように指示した。


◆デイヴィッド◆
  これまでに集まったイーディスの身辺情報によると、彼女にはデイヴィッド・レインという恋人がいたが、今は付き合いが途絶えがちになっているという。
  デイヴィッドは海辺に住む漁師の跡継ぎ息子で父のイアンとともにいつでも海に出ていた。彼らが漁から帰ってくる頃合いに浜を訪れたフォイルは、イーディスが電話線の切断をして逮捕されたこと告げ、彼女の最近の様子を尋ねた。
  すると、デイヴィッドは反発するように短くぶっきらぼうに答えて漁師小屋に入ってしまった。デイヴィッドを追いかけて、フォイルはなおも尋ねた。

  「あの子がそんなことをするはずがない!
  きっと誰かに唆されたに違いない。
  彼女は近頃何かに怯えていたようだ。そして、最近すっかり変わってしまった。きっと、新しく勤めることになったホテルの経営者(女支配人)のせいだ。
  あの女は怪しげなやつらの集まりに参加している。それで、イーディスに何か吹き込んだに違いない。
  ちくしょう! あいつら(ホテルの女支配人とその仲間)の正体を暴き出してやる」といきり立つ息子をイアンはどうにか取り鎮めた。

◆ホワイトフェザーの女主人◆
  一方、ミルナーはホテル「ホワイトフェザー」を訪ねてイーディスについて身辺情報を尋ねた。自尊心がい恐ろしく強そうな女支配人、マーガレット・エリスはイーディスの政治思想についてはまったく知らないし、彼女のサボタージュの動機や理由についても心当たりがないと答えた。
  しかし、表情が硬くなったのを見て、何か隠していそうだと判断した。
  そのあと彼女の夫や息子にも尋ねたが、まったく情報は得られなかった。

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