刑事フォイル第7話 目次
作戦演習
女性秘書の転落死
スティーヴン・ベック
ウォーカー邸侵入事件
ハリーとルーシー
子どもたちの資源回収
模擬作戦演習
惨殺されたハリー
殺人事件の捜査
子どもたちの冒険
ベックの極秘任務
デヴリンの戦線復帰
サイモンの狂気
フォイルが仕かけた罠
 
『刑事フォイル』作品索引
おススメのサイト
第2次世界戦争をめぐる作品
史上最大の作戦
空軍大戦略
医療サスペンス
コーマ
評  決
信州散策の旅サイト
下諏訪街あるき
小諸街あるき

ウォーカー邸侵入事件

  ある日、ベックはハリー・マーカムという若者の家を訪ねた。
  マーカム家はレジナルド・ウォーカーから農地を借りて酪農と園芸を営んでいるが、農業経営はうまくいかず、地代を何年分も滞納していた。零細な小作農として酪農を始めたのは彼らの父親だった。その父親は、数か月前に多額の未納地代債務を残して他界していた。
  ハリーは妹のルーシーと2人で借地での酪農や菜園を相続したが、経営は行き詰っていた。
  貧しい生活から抜け出そうとして、ハリーはサセックス・ダウンズで窃盗団の一味に加わって金庫破りをしていた。だが、半年前に侵入窃盗犯として逮捕された。裁判の結果、住居侵入で有罪となり3か月服役して、つい先ごろ釈放されたばかりだった。

  そのときの裁判で被告となったハリーの弁護を担当したのがベックだった。ベックは警察による捜査の不備を指摘して、窃盗の容疑を退けたため、刑期がわずかに3か月で済んだのだった。
  その日ベックはハリーに、ウォーカーの邸宅に忍び込んで、アメリカ製の金庫を破ってナチス政権との密約の証拠となる書類を盗み出すよう強要した。ハリーは無茶な要求を拒むことはできなかった。


  その真夜中、ハリーはウォーカーの屋敷に忍び込んで金庫を開けた。ところが、ウォーカーの妻が誰かが階下に侵入した物音を聞きつけて目覚め、夫を起こして屋内の見回りをさせた。レジナルドの息子、サイモンは狩猟用の散弾銃ショットガンを取り出して弾丸を込めた。
  住人に侵入を気づかれたことを察知したハリーは、金庫破りの道具をカバンにしまい込んで逃げ出した。だが、広い庭園を横切って塀に達する前に、サイモンが撃った散弾を左肩に浴びてしまった。
  ハリーは命からがら塀を超えて屋敷から逃げ出すことができた。ところがそのとき、塀の外の道を走っていた車の運転者に逃走場面を目撃されてしまった。

  その運転者は翌早朝にその深夜に目撃した事実を警察に通報したため、まもなくフォイルたちがウォーカー邸に捜査と事情聴取ため訪れた。
  ところが、侵入され金庫を破られたウォーカー家は、警察に届けを出していなかった。フォイルがその理由を尋ねると、レジナルドは 「われわれが起き出したため、賊は金庫を開けたところで逃げ出した。何も盗まれず、被害がなかったから、警察の手を煩わす必要はないと判断したからだ」と答えた。
  サイモンは「賊の頭上の空に向けて散弾銃を撃って撃退した」と語った。
  サイモンとレジナルドは被害者なのに、警察が丁寧で捜査することを拒んでいるようだった。フォイルとミルナーは、ウォーカー家の父子が何かを隠しているという印象を抱いた。

前のページへ || 次のページへ |

総合サイトマップ

ジャンル
映像表現の方法
異端の挑戦
現代アメリカ社会
現代ヨーロッパ社会
ヨーロッパの歴史
アメリカの歴史
戦争史・軍事史
アジア/アフリカ
現代日本社会
日本の歴史と社会
ラテンアメリカ
地球環境と人類文明
芸術と社会
生物史・生命
人生についての省察
世界経済
SF・近未来世界