のだめカンタービレ 目次
題名について
あらすじ
殺伐さのなかの癒し
外れっぱなしの出だし
千秋真一、そしてトラウマ
千秋とのだめ
のだめ、そして謎
最大の謎は音楽的能力
のだめのメンタリティ
西洋音楽と楽譜
千秋の方法論
千秋とSオケ
若者たちの成長
のだめの成長
でも、やっぱりのだめ
のだめカンタービレ 別の記事
物語や人物設定などの考察
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オーケストラ!

でも、やっぱりのだめ

  さて、プロのピアニストになるためにヨーロッパに行こう、千秋についていくために。という決心をしたのだめですが・・・。
  でも、やっぱり発想が実に安易です。マラドーナコンクールで優勝して賞金をもらって、留学しようと虫のいいことを考えていました。

  のだめは、厳しい練習から逃げ回っていましたが、コンクールで勝ち抜くために江藤先生に頭を下げて指導を願い出ました。
  しかし、江藤先生は、これまでずっと練習をさぼってきたのだめが、コンクールで優勝を狙っていることを知って、驚きます。
  しかし、「この自身はどこから来るんだ?」と江藤先生はいぶかります。

  なにしろ自分の好き勝手な感覚でピアノを演奏するのだめです。暗譜や初見はじつにいい加減です。
  しかし、どこかに「とんでもない才能」が隠れているようです。

  のだめは、幼い頃にピアノ教室の先生とひどい仲たがいをしてから、きちんとしてシステム・やり方で練習することに強い拒否感を抱いています。
  そのため、潜在的な才能・素質と、ピアニストとして必要な能力とのあいだに、ものすごいギャップがあります。
  あるときはリストの「超絶技巧練習曲」を圧倒的な迫力と驚くような表現力で演奏したかと思えば、もっと基本的な能力で演奏できるはずの曲がだめだったり。江藤先生は、そのギャップのひどさに驚愕して、どう指導していいか悩み混乱してしまいます。

  それに、のだめは楽譜どおりに正確に演奏するよりも、そこに自分の思いつきや好みを入れて勝手に編曲したり、テンポやリズムを変えてしまいます。
  それは、コンクールの条件というか約束ごとに逆らうということになってしまいます。審査を通らないということになります。


  それでも、のだめは急速に進歩して、どうにか2次審査(予選)までは通過しました。
  審査員のなかに、フランスのパリ音楽院(コンセルヴァトワール)の高名なピアノ教授、オクレールがいて、のだめの才能や素質、隠れている技量を発見したからかもしれません。
  最終審査=決勝まで行かせて、そこでどれほどの才能・力量かを見定めたいと思ったからかもしれません。
  とにかく、のだめは気まぐれで、自分を抑えきれないところがります。しかし、一流の音楽家にとって、ときどき驚くような素質・能力の片鱗を見せて、まばゆい輝きを放つようです。そして、会場の聴衆の心も鷲づかみしにしてしまったようです。

  しかし、短期間の相当無理をして練習したことの疲労が出て、決勝の前夜、急に高熱を出して倒れてしまいました。
  本番では、ペトルーシュカの楽譜を覚えきれないところがあったようで、混乱して「お料理番組」のBGMの旋律を織り込んでしまいました。
  それでも、決勝に残ったピアニストのなかでは、誰よりも心を揺さぶるような表現力を見せました。
  でも結局、失格になってしまいました。しまいました。

  そのショックで落ち込み、「いっしょにヨーロッパに行こう」という千秋の誘いを断り、しばらくして田舎に帰省してしまいました。
  そういう気紛れなののだめ才能を誰よりも買っている千秋は、のだめの故郷、福岡県大川市まで出かけます。千秋はどうやら、のだめに振り回されているうちに愛情が芽生えたようです。
  一方、のだめは田舎で家族や近隣の人びとと触れ合ううちに、落ちつき、ふたたびピアニストの道をめざそうという意欲が湧いてきたようです。オクレール教授の推薦を受けて、コンセルヴァトワールの入学試験を受けることにしました。
  そんなところに千秋が訪れて、2人で世界をめざそう、いつか2人でピアノ協奏曲の共演をやろうと誓い合います。

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