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今回は『のだめ』の原作漫画を読んでの考察と感想です。
このサイトの『のだめ』に関するほかの記事と重なる部分もありますが、興味と暇のある人は読んでみてください。記事原稿の作成の時期は2007年頃です。
『のだめカンタービレ』の原作を読んだ。
TVドラマや映画も面白かったが、原作マンガはそれ以上に面白かった。興味をかき立てる内容だった。
原作漫画を読んでみるとドラマを観たときには未分明だった謎のいくつかは解決した。また、背景にあるいろいろな文脈が理解できた。だが、それでも残された謎・疑問があるし、さらに新たな「?」が生じてきた。
■『のだめ』再論■
原作マンガを一通り読んでみてあらためて感じたのは、クラシック音楽の世界の物語ということで、映像ドラマ化や映画化がきわめて難しい原作だということだ。それゆえ、映像化でこのように大きな達成をできたということは、俳優陣、制作スタッフ陣がそれだけ見事な努力をみせたということになる。
まずは、彼らに賛辞を送りたい。
映画化では、さらに大きな困難が提起されてきただろう。たくさんのエピソードを映画の時間尺に収めるのは並大抵のことではない。
それまで私は、偏見というか食わず嫌いで、日本のテレヴィドラマはあまり観なかったし、興味なかった。そういう偏屈を通してきた――その分、免疫性が弱かったか?――ので、『のだめ』ドラマを観て、これほどいろいろな感慨や感動を覚えたことはなかった。物語を分析しようという意欲が起きたのも珍奇なことだと、自分でも思っている。
日本のTVドラマや映画制作の質と技術の高さを知ることになった。
ここでは、私がこだわっている「?」や「!!」について、突付き回してみたい。まあ、興味のない人にはどうでもいいことなのだが――「だからどうした」と聞かれれば答えに窮するほどのものでしかない。
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